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映画界の底辺で生きる映画監督 矢城潤一の「ねこのひげ」公開限定自虐ブログ……だったけど、時たま更新してます。そうしている間に第二弾『ばななとグローブとジンベエザメ』作ったよ。


by filmgecko
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幸せの種

ほとんどの人は「幸せになりたい」と思っているんだと思う。
幸せのイメージや意識は人それぞれだろうけど、自分から「不幸になりたい」という人にはお目にかかったことがないので、それは間違いないだろう。
若い女性たちがファッションやエステに時間やお金をかけるのも、それが自分の幸せに通じていると思っているからじゃないだろうか。自分を磨くことでキャリアアップしたり、素敵な異性に出会える可能性を広げるかもしれない。

でも幸せへの道はもっと近くにある気がする。

先日、そこそこ混んでいる電車の座席にOLが座っていた。ルックスもファッションもそれなりの感じの二十代の女性だった。次の駅で、七十はとおに過ぎているだろうお婆ちゃんが乗ってきて彼女の前に立った。見るからに頼りなさ気なお婆ちゃんだったので、席は譲ってもらえるだろうと思って私は見ていた。しかし、そのOLは何の迷いも悪びれた様子もなく、その席にずっと座り続けた。
「かわいそうに」私はお婆ちゃんにではなくOLに対してそう思った。
彼女が自分の可能性を自分で閉じている気がしたからだ。人の幸せに鈍感な人は自分の幸せにも鈍感だ。悪いが今のままでは彼女が幸せになる事は無いだろう。異性にチヤホヤされたり、金銭的には恵まれる可能性はあるだろうが、それが幸福と呼ばれる場所に通じる可能性は少ないだろうと思う。

日々に意識の積み重ねがその人間を造り歩む道となる。
幸せの種は、私たちの身近に落ちているのだと思う。
by filmgecko | 2011-04-30 14:03